2016年10月22日土曜日

ウイルス対策にバックアップが必要な時代になってきた

ランサムウェア(身代金ウイルス)というウイルスは、PCに侵入後、データを勝手に暗号化し、その身代金として金銭を要求。ダマされて、身代金を支払っても、データは元に戻らない。

いったん、ランサムウェアに感染すると、PC内のデータが一切使えなくなります。このウイルス、スマホでも発見されているので、注意が必要です。

さて、このウイルスを防ぐ手段は・・・・?


セキュリティソフトを使っていれば大丈夫? 違います。

実は、対策として有効なのは、”データのバックアップ”です。



ランサムウェアの攻撃は、巧妙なメールが使われたり、ウェブサイトの改ざんによって送り込まれたり、広告システムが悪用されたりと、感染経路が多様化し、ランサムウェア自体も日々進化しており、発見が難しく、セキュリティソフトで完璧には防ぐことができません。

また、ひとたびランサムウェアに感染すると、PC上のデータのみならず、クラウドのオンラインストレージのデータやネットワークにつながっているあらゆる場所のデータが、勝手に、自動的に暗号化され、その被害が広がっていきます。

なお、”データのバックアップ”でも、有効なのは、PC(スマホ)と切り離した媒体、USBメモリ、ポータブルHDDなどにバックアップすることです。

PC(スマホ)と接続した媒体にバックアップした場合、ランサムウェアに感染した場合、同時にそれらも暗号化されるので、バックアップの意味がありません。


■有効なバックアップ方法 「3-2-1バックアップルール」

 ルール1: 3つのデータのコピーを保持
       -本来のデータに加え、少なくとも2つ以上のバックアップ

 ルール2: 2つの異なるメディアにコピーを保管
       -2つの異なる種類のストレージにデータのコピーを保管

 ルール3: 1つのバックアップは離れた場所に保管


この、「3-2-1バックアップルール」は、同じデータを3つ持ち(2つバックアップ)、2つの異なるメディアにコピーし、1つのバックアップコピーは別な場所に保管するというものです。


■具体的なバックアップ方法 一例


(1) 2つの異なるメディアにコピーを保管する

例えば、パソコンのHDDの内容を、ポータブルHDD、USBメモリなどの2種類以上の媒体にバックアップします。

(2) バックアップ媒体の1つは、別な場所に保管する

ポータブルHDD、USBメモリにバックアップした場合、1つ以上の媒体を、PCとは別な場所に保管します。地震、火災などの自然災害の対策にもなります。

(3) 非同期のオンラインストレージサービスを活用する

いろいろなサービスがありますが、私は「OneDrive」を”ファイルをオンラインのみで使う”に設定し、非同期にして使っています。

同期にするとランサムウェア(身代金ウイルス)でパソコンのファイルが暗号化され、インターネットのファイルも同期処理で、暗号化ファイルに変更されるため。



■バックアップ媒体として便利なUSBメモリ、ポータブルHDD

USBメモリ、ポータブルHDD、小型でデータの持ち運び、データのバックアップには大変便利で。最近は、大容量で安くなり、32GBのUSBメモリは約2千円、1TBのポータブルHDDでも1万円以下で購入できる時代になりました。

しかし、USBメモリ、ポータブルHDDにも寿命があるので、いつまでも使えるとは限りません。インターネットで以前調べた内容では、安全サイドで考えると、

   USBメモリの寿命・・・・・・約5年
   ポータブルHDDの寿命・・・・約10年


と考えたほうがよさそうです。ただし、製品によっては、購入した時点で既に不良品もありますが。

詳しくは以下を参照下さい。

USBメモリー、SDカードにも寿命があります 長期間の放置でデータが消える
http://lifesecurityup.blogspot.com/2015/08/usbsd.html